~ハラスメント防止のための指針~
ハラスメント防止のための指針
令和4年2月1日
ルリー合同会社
訪問介護本舗 旭川
当事業所は、利用者に対して安定した居宅介護支援サービスを提供するため、職場及び訪問先・利用者宅におけるハラスメント防止のための本指針を定める。
1 ハラスメント防止に関する基本的考え方
本指針におけるハラスメントとは、下記を言う。
(1)職場におけるハラスメント
ア パワーハラスメント
3つの要素すべて満たした場合、職場におけるパワハラに該当するものとする。
① 優越的な関係を背景とした言動であって
② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
③ 労働者の就業環境が害されるもの
<具体的な例>
① 身体的な攻撃(暴行・傷害)
・殴打、足蹴りを行う等
・相手に物を投げつける等
② 精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
・人格を否定するような言動を行う等また、相手の性的指向・性自認に関する侮辱
的な言動を行うことを含む
・業務の遂行に関する必要以上に長時間にわたる厳しい叱責を繰り返し行うこと
・他の労働者の面前における大声での威圧的な叱責を繰り返し行うこと
・相手の能力を否定し、罵倒するような内容の電子メール等を当該相手を含む複数
の労働者宛てに送信すること
③ 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
・労働者を職場外でも継続的に監視したり、私物の写真撮影をしたりすること
・労働者の性的指向・性自認や病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露すること
イ セクシュアルハラスメント
① 対価型セクシュアルハラスメント
セクハラ行為を受けた労働者が、その言動に対して拒否、抗議などの対応をしたことで、事業主等から解雇、降格、減給等の不利益を受けること
② 環境型セクシュアルハラスメント
職場で行わるセクハラ行為によって仕事の環境が損なわれ、仕事をする上で見過ごせないほど重大な支障が生じること
➂ 同性に対するものも含まれる
同性から同性に対するもの、女性から男性に対するものもセクハラに該当する
<具体的な例>
① 性的及び身体上の事柄に関する不必要な質問・発言
② わいせつ図画の閲覧、配布、掲示
③ うわさの流布
④ 不必要な身体への接触
⑤ 性的な言動により、他の従業員の就業意欲を低下せしめ、能力の発揮を阻害する行為
⑥ 交際・性的関係の強要
⑦ 性的な言動への抗議又は拒否等を行った従業員に対して、解雇、不当な人事考課、配置転換等の不利益を与える行為
⑧ その他、相手方及び他の従業員に不快感を与える性的な言動
(2)訪問先・利用者宅でのハラスメント
ア パワーハラスメント
① 身体的暴力を行うこと
② 違法行為を強要すること
➂ 人格を著しく傷つける発言を繰り返し行うこと
<具体的な例>
① 強くこづいたり、身体的暴力をふるう
② 攻撃的態度で大声を出す
③ 机や椅子などをたたいたり蹴ったりする
④ 書類を破る
⑤ 制度上認められていないサービスを強要する
⑥ サービス提供上(契約上)受けていないサービスを要求する
⑦ あるいは「他のスタッフはやってくれた」など他者を引き合いに出して強要する
⑧ 「バカ」「クズ」などと言う
⑨ 人格を否定するような発言をする
⑩ 「ハゲ」「デブ」「ネクラ」など身体や性格の特徴をなじる
⑪ からかいや皮肉を言う
⑫ 差別的な発言をする
イ セクシュアルハラスメント
① 利益・不利益を条件にした性的接触または要求をすること
② 性的言動により、サービス提供者に不快な念を抱かせる環境を醸成すること
<具体的な例>
① 食事やデートへの執拗な誘い
② 性的な関係を要求する
③ 会社や管理者へのクレームなどをちらつかせて誘いをかける
④ サービス提供上不必要に個人的な接触をはかる(体に触れてくる)
⑤ 繰り返し性的な電話をかけたり、他者に対して吹聴する
⑥ サービス提供中に胸や腰などをじっと見る
⑦ 性的冗談を繰り返したり、しつこく言う
⑧ 握手した手を離さない
⑨ 匂いを嗅ぐ
⑩ 体をぴったりくっつける
⑪ アダルトビデオを流す
⑫ わいせつな本を見えるように置く
2 ハラスメント対策
(1)従業員
本指針に基づいたハラスメント防止を徹底する定期的な研修(年1回以上)を実施する。
(2)利用者・家族
居宅介護支援事業契約時等ハラスメントについて説明する。
3 ハラスメントに関する相談窓口と対応
(1) 事業所におけるハラスメントに関する相談窓口担当者は次の者を置く。
相談窓口担当:訪問介護本舗 旭川 管理者 坂上 真基
電話090-6698-1144
相談窓口担当者は、公平に相談者だけなく行為者についてもプライバシーを守り対応する。電話、メール、チャットその他手段でも相談を受け付ける。
(2)労働者は、利用者・家族からハラスメントを受けた場合、相談窓口担当者に報告・相談する。相談窓口担当者と上司は、必要な対応を行う。
(3)相談窓口担当者と上司は、被害者への配慮のための取組(メンタルヘルス不調への相談対応、行為者に対して1人で対応させない等)を行う。
(4)相談窓口担当者と上司は、相談や報告のあった事例について問題点を整理し、被害防止のため、マニュアル作成や研修実施、状況に応じた取組を行う。
4 利用者等に対する当該指針の閲覧
本指針は利用者・家族や関係機関が閲覧できるよう掲示する。
5 その他ハラスメント防止のために必要な事項
当事業所のハラスメント防止マニュアルについては、「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」「(管理職・職員向け)研修のための手引き」に基づいて対応する。
附則
本指針は、令和4年2月1日より施行する。
~高齢者虐待防止のための指針~
高齢者虐待防止のための指針
令和5年9月1日ルリー合同会社
訪問介護本舗 旭川
1.基本的な考え方
本事業所では、利用者への虐待は、人権侵害であり、犯罪行為であると認識し、高齢者虐待防止法に基づき、高齢者虐待の禁止、予防及び早期発見を徹底するため、本指針を策定し、全ての職員は本指針に従い、業務にあたることとする。
2.虐待の定義
(1)身体的虐待
暴力的行為等で利用者の身体に外傷や痛みを与える又はそのおそれのある行為を加えること。また、正当な理由なく身体を拘束すること。
(2)介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)
意図的であるか、結果的であるかを問わず、行うべきサービスの提供を放棄又は放任し、利用者の生活環境や身体・精神状態を悪化させること。
(3)心理的虐待
脅しや侮辱等の言葉や威圧的な態度、無視、嫌がらせ等によって利用者に精神的、情緒的な苦痛を与えること。
(4)性的虐待
利用者にわいせつな行為をすること。又は利用者にわいせつな行為をさせること。
(5)経済的虐待
利用者の合意なしに財産や金銭を使用し、本人の希望する金銭の使用を理由なく制限すること。
3.虐待防止に係る検討委員会の設置
(1)本事業所は、虐待の防止及び早期発見への組織的対応を図ることを目的に、「虐待防止検討委員会」を設置するとともに、虐待防止に関する措置を適切に実施するための担当者を定めることとする。
(2)委員会の委員長は管理者が務める。
(3)委員会の委員は、管理者、サービス提供責任者とする。
(4)委員会は、年 2 回以上、身体拘束適正化検討委員会と併せて、委員長の
招集により開催する。
(5)委員会の審議事項は次のとおりとする。
①虐待に対する基本理念、行動規範等及び職員への周知に関すること。
②虐待防止のための指針、マニュアル等の整備に関すること。
③従業員の人権意識を高めるための研修計画の策定に関すること。
④虐待予防、早期発見に向けた取組に関すること。
⑤虐待が発生した場合に、その対応に関すること。
⑥虐待の原因分析と再発防止策に関すること。
4.虐待防止のための職員研修に関する基本方針
(1)従業員に対する権利擁護及び高齢者虐待防止のための研修は、基礎的内容等の適切な知識を普及・啓発するものであるとともに、本指針に基づき、権利擁護及び虐待防止を徹底する内容とする。
(2)研修は年2回以上実施することとする。また、新規採用時には別途虐待防止のための研修を実施することとする。
(3)研修の実施内容については、実施要綱、資料、出席者名簿等を記録し、保存することとする。
5.虐待等が発生した場合の対応方法に関する基本方針
(1)虐待等が発生した場合は、速やかに市に報告するとともに、その要因の速やかな除去に努める。客観的な事実確認の結果、虐待者が従業員であった場合は、役職位等の如何を問わず、厳正に対処する。
(2)緊急性の高い事案の場合は、市及び警察等の協力を仰ぎ、被虐待者の権利と生命の保全を最優先する。
6.虐待等が発生した場合の相談報告体制
(1)利用者、利用者家族、従業員等から虐待の通報を受けた場合は、本指針に従って対応することとする。
(2)利用者の居宅において虐待等が疑われる場合は、関係機関に報告し、速やかな解決につなげるよう努める。
(3)事業所内で虐待等が疑われる場合は、虐待防止担当者に報告し、速やかな解決につなげるよう努める。
(4)独居の高齢者への虐待は、外部から把握しにくいことが特徴であ
ることを認識し、従業員は日頃から虐待の早期発見に努めなければならない。
(5)当職員において虐待行為が疑われる事案が発生した場合は、速やかに虐待
防止検討委員会を開催し、事実関係を確認するとともに、必要に応じて関係機関に通報する。
(6)必要に応じて、事実を公表し、関係機関や地域住民等に説明を行う。
(7)虐待が発生した場合の対応については、「市町村・都道府県に高齢者虐待への対応と養護者支援について(厚生労働省老健局)」を参考に、対応することとする。
7.成年後見制度の利用支援
利用者及びその家族に対して、利用可能な権利擁護事業等の情報を提供し、必要に応じて、社会福祉協議会、市の関係窓口を案内する等の支援を行うこ ととする。
8.虐待等に係る苦情解決方法に関する事項
(1)虐待等の苦情相談については、苦情受付担当者は受け付けた内容を管理者に報告する。
(2)苦情相談窓口で受け付けた内容は、個人情報の取扱いに留意し、相談者に不利益が生じないよう細心の注意を払って対処する。
(3)相談受付後の対応は、「6.虐待等が発生した場合の相談報告体制」に依るものとする。
(4)対応の結果は相談者にも報告することとする。
9.利用者等に対する指針の閲覧
従業員、利用者及びその家族をはじめ、外部の者に対しても、本指針をいつでも閲覧できるよう、事務室に備え付けることとする。また、事業所ホームページにも公開する。
10.その他虐待防止の推進のために必要な事項
権利擁護及び高齢者虐待防止等のための内部研修のほか、外部研修にも積極的に参加し、利用者の権利擁護とサービスの質の向上を目指すよう努めることとする。
附則
この指針は、令和6年2月1日より施行する。
~感染症の予防及びまん延の防止のための指針~
感染症の予防及びまん延の防止のための指針
令和5年9月19日
ルリー合同会社
訪問介護本舗 旭川
1.総則
訪問介護事業者等には、利用者在宅生活の健康と安全の支援が求められている。利用者の安全管理の観点から感染対策は、きわめて重要であり、訪問中及び支援後の利用者の安全衛生の確保は訪問介護事業者の責務であると考えられることから、感染を未然に防止し、感染症が発生した場合、拡大しないよう可及的速やかに対応する体制を構築することが必要である。
この指針は、感染予防・再発防止対策及び集団感染事例発生時の適切な対応等、訪問介護における感染予防対策体制を確立し、適切かつ安全で、質の高い支援の提供を図ることを目的とする。
2.感染管理体制
(1)感染対策委員会の設置
ア 目的
訪問介護における感染管理活動の基本となる組織として、感染対策委員会を設置する。感染対策委員会は、以下のような役割を担う。
① 訪問介護の課題を集約し、感染対策の方針・計画を定め実践を推進する。
② 決定事項や具体的対策を職員全体に周知するための窓口となる。
③ 訪問介護における感染管理問題を把握し、問題意識を共有・解決する場となる。
④ 感染症が発生した場合、指揮の役割を担う。
イ 感染対策委員会の構成
感染対策委員会は、次に掲げる者で構成する(カッコ内は担当分野)。
① 管理者(管理責任者。委員長を務める。利用者やその家族、担当CMと職員の連絡連携。訪問シフト調整)
② サービス提供責任者 (利用者やその家族、担当CMと職員の連絡連携)
③ 訪問介護員 生命に関わる介護度の利用者等には事業所指針の感染対策を施した上で訪問支援維持に努める。
※ 感染対策担当者は管理者と定める。
感染対策担当者は、感染症発生の予防及びまん延の防止のための具体的な原案を作成し、感染対策委員会に提案する。なお、感染対策担当者は他業務との兼務を可とする。
ウ 感染対策委員会の活動内容
感染対策委員会は、委員長の召集により感染対策委員会を定例開催(6ヶ月毎に1回)に加えて、地域で感染症が増加している場合や施設内で感染症発生の疑いがある場合等は、必要に応じ随時開催する。
委員会では、「感染症の予防」と「感染症発生時の対応(まん延防止等)」のために必要な次に掲げる事項について審議する。
なお、委員会での議論の結果や決定事項については、すみやかに職員に周知を図る。
① 施設内感染対策の立案
② 感染に関する最新の情報を把握し、指針・マニュアル等の作成及び見直し
④ 施設内感染対策に関する、職員への研修の企画及び実施
⑤ 新利用者の感染症の既往の把握
⑤ 入居者・職員の健康状態の把握
⑥ 感染症発生時における感染対策及び拡大防止の指揮
⑦ 各係での感染対策実施状況の把握と評価、改善を要する点の検討
(2)マニュアルの実践と遵守
作成したマニュアルを日常の業務の中で、遵守、徹底するために、次の点に配慮する。
① 職員全員がマニュアルの内容を確実に理解すること。業務を委託している場合は、委託先の従業員にも内容を周知する。
② そのため、職員(委託先の従業員も含む)を対象とした定期的講習会や研修を開催すること等により、周知徹底する。
③ 関係各所の職員全員に提示する。
④ 日常業務の際、必要な時に参照できるように、いつも手に取りやすい場所に置く。
⑤ 記載内容は、読みやすく、わかりやすく工夫し、現場で使いやすくする。
⑥ 実践をイメージした訓練の実施や会議等を通して、記載内容が現実に実践できることであるかを確認する。
⑦ 遵守状況を定期的に確認(自己確認、相互確認)する。
平常時から、感染症発生時の関係者の連絡網を整備するとともに、関係者
が参加して発生を想定した訓練を行い、一連の手順を確認しておく。
例えば、訪問中の介護職員による異常の発見から管理者へ連絡し、管理者が訪問看護、ケアマネジャー、ご家族様への連絡、さらに行政への報告、保健所への連絡等の「報告・連絡系統」を確認するとともに、保健所等の指示に基づく現場対応を実施する。
(3)職員研修の実施
当事業所の職員に対し、感染対策の基本的内容等の適切な知識を普及・啓発するとともに、衛生管理の徹底や衛生的なケアの励行を目的とした「感染症の予防及びまん延の防止のための研修」を感染対策委員会の企画により、以下の通り実施する。
ア 新規採用者に対する研修
新規採用時に、感染対策の重要性と標準予防策に関する教育を行う。
イ 全職員を対象とした定期的研修
全職員を対象に、別に感染対策委員会が作成するカリキュラムに基づき定期的な研修を年2回以上実施する。
ウ 委託業者を対象とした研修
調理、清掃等の業務委託を受けて実施する者について、本指針の周知を目的とした講習会を実施する。
(4)訓練
感染者発生時において迅速に行動できるよう、発生時の対応を定めた本指針及び研修内容に基づき、全職員を対象に年2回以上の訓練を実施する。
内容は、役割分担の確認や、感染対策をした上での支援の演習などを実施するものとする。
訓練方法は、机上訓練と実地訓練を組み合わせながら実施する。訓練の企画、運営、実施記録の作成は、感染対策委員会が実施する。
訓練内容の詳細(開催日時、実施方法、内容等)は、訓練1か月前に、全職員に周知する。
(5)その他
ア 記録の保管
感染対策委員会の開催記録等、施設内における感染対策に関する諸記録は保管する。
3.日常の支援にかかる感染管理(平常時の対策)
(1)利用者の健康管理
看護職員を中心に、入居者の健康を管理するために必要な対策を講じる。
高齢者は感染症に感染すると重症化するリスクがあるため、標準的な予防に取り組みつつ感染症が発生した場合は拡大を防止することが重要となるため、早期発見及び適切かつ迅速な対応を行うこととする。
① 利用開始時における健康状態及び感染症に関する既往歴、ワクチン接種歴について把握する。
② 利用者の日常を観察し、体調の把握に努め、通常と異なる症状が認められた場合は、訪問看護またはケアマネジャー、ご家族に連絡する。
③ 利用者の体調、様子などを共有する方法を構築する。
④ 利用者に対し、感染対策の方法を説明し感染対策への理解を促す。
⑤ 利用者や家族の感染対策実施状況を把握し、不足している対策を支援する。
(2)職員の健康管理
管理者を中心に、職員の健康を管理するために必要な対策を講じる。
利用者宅訪問中の職員は、訪問を通して、利用者宅に病原体を持ち込む可能性があることを認識する必要がある。特に介護職員等は、日々の業務において、利用者宅を1日に複数件訪問することになり、利用者または訪問介護職員が病原体の媒介者となるおそれもあることから、健康管理が重要となる。
① 入職時の感染症(水痘、麻しん、風しん、流行性耳下腺炎及びB形肝炎)の既往やワクチン接種の状況を把握する。
② 定期健診の必要性を説明し、受診勧奨を行い、確実な受診を促す。
③ 職員の体調把握に努めるとともに職員の家族が感染症に感染した場合の相談体制を整える。
④ 体調不良時の連絡方法を周知し、申告しやすい環境を整える。
⑤ 研修等を通して職員自身が日頃から自分の健康管理に注意を払うよう啓発を行う。
⑥ 職員の感染に対する知識を評価し、不足している部分に対し、教育、指導する。
⑦ ワクチン接種の必要性を説明し、接種を推奨するとともに積極的に、ワクチン接種の機会を提供し、円滑な接種がなされるよう配慮する。
⑧ 職員が業務において感染症の感染リスクがあった場合の報告体制及び医師への適切な処置を仰ぐ体制を整える。
(3)標準的な感染予防策
管理者及び職員の標準的な感染予防策の実施に必要な対策を講じる。
ア 介護における感染予防策
① 手指衛生の実施状況(方法、タイミングなど)を評価し、適切な方法を教育、指導する。
② 個人防護具の使用状況(ケアの内容に応じた防護具の選択、着脱方法など)を評価し、適切な方法を教育、指導する。
③ 食事介助時の対応を確認し、適切な方法を指導する。
④ 排泄介助時の対応を確認し、適切な方法を指導する。
⑤ 上記以外の支援時の対応を確認し、適切な方法を指導する。
イ 利用者の感染予防策
① 食事前後、排泄後を中心に、できるかぎり日常的な手洗い習慣が継続できるよう支援する。
② 手指を清潔に保つために必要な支援について検討し、実施する。認知症等により清潔行為の実施が難しい場合は、手洗いの介助、ウェットティッシュ等による拭き取り等を行う。
③ 共用物品の使用状況を把握し、清潔に管理する。
ウ 衛生資材の備蓄
① 十分な必要物品(アルコール、マスク、手袋、ガウン、フェイスシールド等)を確保し、管理する。
(4)衛生管理
職員に、衛生管理に必要な対策を講じる。
ア 環境整備
① 利用者宅の環境を清潔に保つため整理整頓、清掃を計画的に実施し、実施状況を評価する。
② 換気の状況(方法や時間)を把握し、評価する。
③ 床やトイレ、浴室等は特に丁寧に清掃、消毒を計画的に実施し、実施状況を評価する。
④ 汚物処理室の清掃、消毒を計画的に実施し、実施状況を評価する。
⑤ 効果的な環境整備について、教育、指導する。
イ 食品衛生
① 食品の入手、保管状況を確認し、評価する。
② 調理支援工程の衛生状況を確認し、評価する。
③ 環境調査の結果を確認する。
④ 調理職員の衛生状況を確認する。
⑤ 課題を検討し、対策を講じる。
⑥ 衛生的に調理できるよう、教育、指導する。
ウ 血液・体液・排泄物等の処理。
① ケアごとの標準予防策を策定し、周知する。
② 標準予防策について指導する。
③ 適切な血液・体液・排泄物等の処理方法について、教育、指導する。
④ 処理方法、処理状況を確認する。
4.発生時の対応
(1)感染症の発生状況の把握
感染症や食中毒が発生した場合や、それが疑われる状況が生じた場合には、以下の手順に従って報告する。
① 職員が利用者宅の健康管理上、感染症や、食中毒を疑ったときは、速やかに利用者と職員の症状の有無、発生した日時とその3日前の行動評価について管理者に報告する。
② 管理者は、感染症や食中毒が発生した場合や、それが疑われる状況について報告を受けた場合は、
③ 職員に必要な指示を行う。またその内容が、地域保健所等への報告に該当する時は、受診状況と診断名、検査、治療の内容等について別に定める様式によって報告するとともに、関係機関と連携を図る。
(2)感染拡大の防止
職員は感染症若しくは食中毒が発生したとき、又はそれが疑われる状況が生じたと
きは、拡大を防止するため速やかに以下の事項に従って対応する。
ア 介護職員
① 発生時は、手洗いや手指の消毒、排泄物・嘔吐物の適切な処理を徹底し、職員を媒介して感染を拡大させることのないよう、特に注意を払う。
② 保健所や各行政の指示を仰ぎ、必要に応じて職員に指示する。
③ 医師や看護職員の指示に基づき、必要に応じて感染した入居者の隔離などを行う。
④ 別に定めるマニュアルに従い、個別の感染対策を実施する。
⑤ 感染症若しくは食中毒が発生したとき、又はそれが疑われる状況が生じたときは、
被害を最小限とするために、職員へ適切な指示を出し、速やかに対応する。
② 感染症の病原体で汚染された機械・器具・環境の消毒・減菌は、適切かつ迅速に行い、汚染拡散を防止する。
③ 消毒薬は、対象病原体を考慮した適切な消毒薬を選択する。
イ 管理者(あるいは事務長、法人代表)
① 協力病院や保健所に相談し、技術的な応援を依頼するとともに指示をうける。
② 感染状況を本人へ説明し、感染対策(マスクの着用、手指衛生、行動制限など)の協力を依頼する。
③ 感染者及び感染疑い者と接触した関係者(職員、家族など)の体調を確認する。
④ 職員の感染対策の状況を確認し、感染対策の徹底を促す。
(3)保健所、行政関係機関との連携
ア 管理者を中心に、必要な関係機関との連携について対策を講じる。
① 感染者及び感染疑い者の状態を報告し、対応方法を確認する。
② 診療の協力を依頼する。
③ 医療機関からの指示内容を事業所内で共有する。
イ 保健所との連携
① 疾病の種類、発生状況により報告を検討する。
② 感染者及び感染疑い者の状況(人数、症状、訪問中における対応状況等)を報告し、指示を確認する。
③ 保健所からの指導内容を正しく全職員に共有する。
ウ 市町村等の行政関係機関との連携
① 報告の必要性について検討する。
② 感染者及び感染疑い者の状況の報告し、指示を確認する。
(4)関係者への連絡
管理者を中心に、情報共有や連携について対策を講じる。
① 事業所等、情報共有体制を構築、整備する。
② 利用者やその家族との情報共有体制を構築、整備する。
③ 関係する介護保険事業所等との情報共有体制を構築、整備する。
④ 出入り業者との情報共有体制を構築、整備する。
(5)感染者発生後の支援、利用者及びそのご家族、職員ともに
管理者を中心に、感染者の支援(心のケアなど)について対策を講じる。
① 感染者及び感染疑い者の病状や予後を把握し、管理者に適宜報告し対応方法を確認する。
② 感染者及び関係者の精神的ケアについて、関係機関と連携しケアに努める。
<附則>
本方針は、2024年2月1日から適用する。
以上