事業所紹介~私たちの訪問介護について~
私たちはサービスの原点。
多様な在宅環境やご利用者の症状に合わせ柔軟に対応することが必要です。そこでオーダーメイドの要素を含んだサービス提供ができる人材育成に努めています。細やかなサービス提供と観察力、技術力、知識が不可欠です。管理者(1名)サービス提供責任者(3名)常勤ヘルパー(1名)登録ヘルパー(10名)によるチームワークを中心として基礎知識を一定レベルまで引き上げるプロフェッショナルキャリア段位制度によるアセッサー評価者(2名)在籍。
サービスの強化としては専門性のある研修を身体介護、認知症対応(自立支援)障害者サービスでは移動支援の指定を追加しました。在宅生活を継続できる源として活躍していきます。業務効率化としては介護ソフトやIT端末を使用した書類作成の連動を進めています。介護状態であっても自分の住み慣れた家、街で暮らしたいと希望する利用者の方々の在宅生活を継続できる可能性を引き上げることが目標です。
末永いお付き合いをするためにも小倉南区を中心に目の行き届く範囲でしっかりフォローできる体制。
まだまだ未熟なところもありますが、ご指導の程よろしくお願いします。
これからも皆様との良いご縁に感謝してサービス提供に努めて参ります。
心と体を保温する電子ジャーの話
2021年、13年間 訪問サービスに携わる利用者様が永眠されました。
当事業所の設立当初からのお付き合いでした。
最後はベット上での生活でありましたが
ご本人の意向で最後まで家で暮らし続けたいとの希望により可能な限りのシフト調整を行いながら毎日1日3回訪問することになりました。
医療、他事業との連携、ご家族の支援により見事に最後まで在宅生活をつづけられました。
褥瘡もなく身体の拘縮も少なく、自分でできるところは最後まで続けられ笑顔も絶えなかったことが素晴らしいことだと感じています。
その中での1コマを皆さんにご紹介いたします。
この方は排泄はオムツ交換での対応となり夜間の尿漏れや排便により、皮膚の被れ、湿疹などがみられました。そこで改善方法としておむつ交換や陰部洗浄など
あらゆる方法を試行錯誤しながら対応を行っておりました。そうすると尿漏れ回数も減少していきましたが、被れは残念ながら一時的に解消するものの、再発を繰り返していました。
ある時スタッフからの提案で"電子ジャー"を使いたいとの提案がありました。私は何に使うの?と不思議に思いまし。
使用していない電子ジャーの中に清拭タオルを入れて保温することで一定の程よい温度のタオルがいつでも24時間、まるでコンビニの様に取り出せるとのことで、これはまさにおむつ交換には打ってつけのものだと、すぐに利用者さんの了承を得て私はGOサインを出すことにしました。
使用後の利用者さんの感想も「きもちがいいよ」とお言葉を頂き、汚れも拭きやすく、肌にもやさしい、スタッフも素早くムラなく使用出来るため、サービスの効率化も図ることができました。さらに訪問看護さんから軟膏を変更する提案があり、それからというもの皮膚トラブルはほとんどみられなくなりました。
固定観念があれば見えなかったものも柔軟な視点をもてば可能性は広がる。アイディアは身近なところにあるような気がしました。
階段を越え愛を運ぶ昇降機 (準備中)
当時、夫婦二人暮らしの肢体不自由な団地4階にお住まいの男性のご利用者様のサービスの話です。通院など外出する為にはどうしても階段を移動しなくてはならない状況でした。奥様はいつも献身的な介護をされ私たちはその姿に感心させられていました。その話をお聞きし、福祉用具で階段昇降できる車椅子を特定の方が使用されているとのことでしたが諸事情により介助できなくなったとのことでした。
その介助には講習ができる福祉用具事業者の方の講習を一人ずつ数時間受けなければならないというものでしたが、その当時、担当する女性のサービス提供責任者が私が講習を受けますと申し出がありました。私は事故などの責任もあり短時間でリスクがある仕事の様で少し戸惑いましたが責任者の気持ちが強く前向きなチャレンジする姿勢にOKを出しました。
それから無事に講習を受けサービス開始になりました。私は何度か訪問すると話してましたが恥ずかしいのか、慣れてからなのか責任者に訪問を断られていました。
私はどうしても「講習をうけます」と彼女を動かしたのは何だろうと気になってその後、どうにか話して現場に行くことにしました。介護者の奥様は介護疲れがあったり仕事にも復帰したいと希望があったようでしたが、ご主人をギリギリまで家で過ごさせたい気持ちの方が強かったのです、そんな気持ちに彼女の心は動かされたのだろうと思いました。
自宅への階段という障害物がありそれを乗り越えなければ家には帰れないし外にも出かけられない。
でも、昇降機や介護者がいれば乗り越えられる。それはまるで人生のような道のりですね。
そこには奥様の気持ちが伝心した愛の力が彼女へ加わっていたのかもしれないと感じました。