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認知症支援を考える会 の開催 |
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「認知症は治らない」を受け入れる_ということを考える |
「認知症は治りません」と支援関係者や医療関係者に言われたご経験をされた方もおられると思います。「絶望を突き付けられた」と感じられた方もおられるでしょうが、論理的には間違っていません。では治ったとはどういう状態か? おそらく発症前のその人に戻るということでしょう。これが非現実的であることは、先月の自分に戻る、ということが無理であることからも明らかです。つまり認知症=病、病は治る、ということが観念の前提にあると人情的に「治す方法はないか?」と考えてしまうことは当事者や介護するご家族であれば無理からぬ心情です。しかし「治りません」と言われる・・・お察しします。 |
介護でストレスを溜める自分を責めてはいけません。なぜなら… |
介護が(特に認知症の状態にある家族の介護は)ストレスになることは「正常な人の反応」だからです。アルツハイマー型認知症のよく見られる状態に「取り繕い」があります。たとえば認知症ではない誰かと話をしていて、その場その時で話のつじつまを合わせようとします。認知症ではない人は記憶が継続していて累積されていますから、その場その時の返答がそれ以前に話していた内容と矛盾していたりすることに気が付いてしまいます。しかし矛盾に気が付ける記憶機能をもっているのは認知症ではない人の方だけですから、結果的にストレス化するのは「認知症ではない人」になりますね。矛盾に気づいた話をそのままでやり過ごすことは、実はそう簡単ではありません。したがって時間の経過と共に苛立ってきます。場合によっては怒鳴ってしまうこともあるでしょう。怒鳴られた本人はその経緯を把握する機能が「無い」わけですから、本当に「訳が解らず怒鳴られた」という「矛盾」を感じるわけです。 |