私は、これまで2か所の放課後等デイサービスで勤務し、他の事業所にも何件か伺ったことがあります。そこで感じたことは、活動室がせまい!トイレがせまい!でっぱった棚、ドアノブのある扉、換気の悪さ、など、とても子供たちにとって良くない環境や支援しづらい環境の事業所が多いということです。また、駐車場が離れていたり、送迎時に前の道を塞いでしまったりすることもあります。最近では、習い事型の放課後等デイサービスも増え、送迎をしない事業所もあります。しかし、それは親御さんに負担をかけることになるし、自力で通える子供たちしかこれないのでは?
「もっと、子供たちがゆったり活動でき、安全で、支援しやすく、親御さんの負担を減らせる事業所を作りたい!」という思いがわいてきました。
活動室は広く(約60平米)、床や壁、机はなるべく木材を使用
柱やでっぱり、死角はなくす
事務所からも活動室を見渡せる
窓からの調光と天井のライトで明るい室内
外からも様子がわかるように、隔離感をなくす
遮音・断熱・耐震
ドアは引き戸
トイレは2つ
トイレは掃除がしやすく、水のでるところは極力減らす
私自身、2004年に原因不明による顔面麻痺を患い、約3年間に及び闘病・リハビリを行いました。当時は治療法も治療薬もなく(解らず)、失意のどん底にいましたが、「必ず良くなる!」というあきらめない思いと地道なマッサージにより、現在はほぼ完治することができました。そのきっかけが、ボランティアで行った障がい者施設での経験でした。彼らは、私とは比べられない程の障がいを抱えながら、とても笑顔で楽しそうに、そして勤勉に一生懸命に仕事に励んでいました。私にとっては、とても衝撃的で、私の抱えている問題はとても小さなことだと感じました。そして、彼らがこんなに頑張っていて、いろいろできるのに、私にできないことはない!諦めてはいけない!と強く心から思いました。
そのような経験もあり、障がいに対する知識や仕事に興味を持ち、様々な書物を読み、研修にも多数参加しました。作業所では生活介護・自立支援・就労B型・就労移行などの業務に携わりました。利用者さんは18歳から80歳ぐらいまでの成人の人たちでした。工賃はその人たちの能力や効率・マナー・態度によって左右されます。もちろん、特別支援学校での実習などありますが、その前からやそれと並行して意識やマナーを身に付けることはできないかと考えました。
放課後等デイサービス事業に携わり、ここではそのような事ができると思いました。 現在まで、ボランティア・移動支援・放課後等デイサービスを通して、約200人の障がいのある児童と接してきました。そして、約70名分の個別支援計画書を作成しています。そこで感じたことは、似た特性があるにせよ、それぞれ個別に違いがあり、それぞれにあった支援が必要であると気づきました。ソーシャルスキルトレーニングやルールやマナーを早い段階より習得でき、楽しく過ごせ、親御さんの負担を減らせる施設を作りたいと強く思っています。それと同時に、働くスタッフが疲弊したら子供たちに良い支援ができませんので、働きやすく労働環境の良い職場を作り、ここで働けてよかったと思える事業所にしていきます。今後も、私は積極的に研修等に参加して、知識や経験を広げていきたいと思います。
代表取締役 後藤 明弘